台湾軍は23、24の両日に、南部の高雄で中国軍による武力行使を想定した大規模な洋上実弾演習などを実施した。急速な軍備拡張を図る中国軍が台湾近隣で動きを活発化させる中で、自主防衛の意思を内外に示すとともに、部隊の士気を保つ狙いとみられる。産経新聞など一部メディアに公開された演習の模様を、迫力ある写真で紹介する。(高雄 長谷川周人)
台湾陸軍が23日に実施した演習は、「敵」の上陸部隊に弾薬庫などを破壊されたという想定で始まり、将兵約200人が参加、AH-1W攻撃ヘリ(コブラ)や戦車なども投入して、制地権を奪回するという内容だ。24日の演習は、海空軍による対潜戦訓練で、敵に見立てた台湾海軍の剣龍級潜水艦に爆雷の投下などの攻撃を加え、海上に追い上げるものだった。
台湾は現在、対潜哨戒機(P3C)など米国製兵器の調達を目指しているものの、野党の反対で立法院(国会)での審議が難航。F16戦闘機の追加導入の問題でも米国は昨秋、売却を見送る方針を通告するなど、中台間の軍事バランスは崩れつつあり、日本など周辺国に懸念が広がっている。
これに対し、台湾海軍の王立申大将は24日の対潜戦演習終了後、潜水艦能力で圧倒的な劣勢にある現状に憂慮し、米国が約束した通常型潜水艦の売却の早期実現などに国際社会の理解を求めた。